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天草宝島ラインの歩み② ~三角駅&三角港編~
今回の天草宝島ラインの歩みは当航路がJRあまくさみすみ線と接続する三角についてのお話です。
当航路が就航した当時の三角駅は 正直寂れた雰囲気で朝夕の通勤通学の時間帯以外は閑散としていました。
1966年の天草五橋開通以前は天草と九州本土を結ぶ結節点として三角地区は隆盛を極めていましたが、五橋の開通後は衰退の一途をたどり、2006年の三角島原フェリーの廃止後が決定的なダメージとなってしまいました。
そのような中、2011年4月1日に当航路が就航しました。
就航当時2009年当時の三角駅&三角港
国内でも珍しい鉄道と船が接続運航する航路としてスタートしましたが天草の特に下島の住民には鉄道を利用する文化が全く根付いていなく、JRを利用することに大きな抵抗があった為に利用者が伸び悩み当社の経営状態も悪化しつつありました。
そこでその状況を打開することと九州新幹線全線開業に向けての対策としてJR九州より三角駅の改修とJR三角線への観光列車投入が当社へ内々に伝えられました。
厳しい状況の中でJR九州からの提案は当社の心の支えになり2011年3月まで何とか踏みとどまることが出来ました。
そして2011年10月8日。
JR三角線から愛称JRあまくさみすみ線へ名前も変わり、三角駅もリニューアルされました。
また、特急「A列車で行こう」の運行が開始。
水戸岡鋭治先生のデザインにより駅舎(三角駅)+列車(A列車で行こう)+船(天草宝島ライン)が同じコンセプトでデザインされたことで話題を呼び爆発的に利用者が増加。
利用者が低迷した路線が一躍全国的な注目路線となりました。
A列車で行こう運行開始日の三角駅の様子
そしてその結果を目の当たりにした蒲島郁夫熊本県知事が県営港である三角港をリニューアルするご英断をされ、三角港の再整備も決まりました。
三角港のデザインは熊本大学の先生・生徒たちによって手掛けられ、モダン且つイベント広場としても利用できる多目的な機能を持つ港として整備されました。
リニューアル前の三角港
2016年3月 リニューアル後の三角港
このように天草宝島ラインの就航は前島エリアだけでなく三角エリアにも大きな変化をもたらしました。
その③に続く・・・